レオナルド ダ ヴィンチの言葉として、「私は、かなり若い頃から動物を食べるようなことは絶対にしなかった。動物を殺すということは、人間を殺すことと同じである。人間がこのことを認識する日はいつか来るだろう」というのがあると知りました。
私はもともとお肉やお魚より、おいもや白いご飯が好きだったし
我が家はあまりお肉を食べる習慣はなく、どちらかというとお魚が中心でした。
そのため、焼き肉屋さんという者に行った経験が、28歳までありませんでした。
はじめて行った焼き肉屋(鉄板焼きだったかな)さんは、友人とその彼が連れて行ってくれました。
でも、ピーマンやカボチャがパリッとよく焼けておいしかった。
お肉は数枚いただきました。
なんだ、別に焼き肉屋さんって、そんなに特別なところではない。
そう思って焼き肉屋さんにはずっと行きませんでした。
昨年41歳の時に、職場の若い娘さんと一緒に焼肉食べ放題のお店に行きました。
たくさんいただきました。
おいしいと、思いはしました。
でも、翌日から体の重さを感じ倦怠感が私を襲いました。
それに、食べ放題、ということで、どんどんお肉が来る。
これらはたぶんこの前まで生きていた牛なのだ、そう思うと、
やはり胸が重かったのです。
それから、たまにお肉を戴くぐらいで、
あまり口に入れていません。
でもその方が、頭もシャープに動くし、体も軽い。
何より気持ちが楽なのです。
以前、もう3年前ですか、
職場の同僚が東北の方で小さなサンショウウオを串焼きにして食べた
という話を聞き、
黒く焦げた小さな指先や、苦しんで開いた口を想像してしまい、
可哀想だと口にしたところ、
他の同僚に
「じゃあ、おまえは肉を一切食うな!
可哀想とかおもうのって、甘いんじゃ!」
と言われました。
でも私は反論したのです。
「可哀想だと思ってしまうのは感情の当然の動きで、
私の感情の動きにまでけちをつけないでよ」
それから、
「可哀想だと思うからこそ、その動物を尊重して存在を認めていられるんだ。
可哀想だから食べるなとか強制してない。そうじゃなくて、食べるっていうなら、
それらはついこの間まで命を持って生きていた生き物なんだってこと忘れないで!
私やあんたと同じ生き物なんだよ! ありがとうって感謝して、少しも残さず
無駄なく頂いて! あんたの可愛がってる犬が食卓に上がったら、あんたは
なにも思わないで食べられるっていうの!?」
お互い愛犬家で犬友達だったので、お互いが隔てなく語気が荒くはなりましたが、
たぶん彼は私の言ったことを少しは理解してくれたと思うのです。
食卓に上がって切り身で出てくると、生き物だったという感覚がなく、
食べ物、モノという感じがします。
でも、 やはり、生きていたんです。
昔TV番組の鉄腕ダッシュっていうのを見てると、
TOKIOの松岡君が、大きな松坂牛の散歩をしていました。
おいしいお肉になるために、ビールを飲ませられて、ほろ酔い加減で、
お散歩に出て草原についたものだから、その牛は嬉しくって、
散歩させてくれる松岡君になついて、スキップまで始めました。
松岡君も牛に合わせて一緒にスキップして草原を散歩しました。
踊るように草原をゆく二つの後姿を見ながら、
ほほえましいという気持ちと哀しさを覚えました。
その牛は、多分もう今は居ません。
牛は、肉、ではなく、まぎれもなく牛なのです。
草食動物で、ちゃんと感情があって、嬉しかったり悲しかったりする。
人を好きになってなついたりなめたりもする。
それらを殺して食べるのに、可哀想でなくてなんですか?
罪悪感を感じてはいけませんか?
もしその牛を自ら殺さなければ食べることができないとなれば、
きっとどの人も躊躇するんじゃないでしょうか?
食べるにしてもその回数はきっとぐっと減ると思います。
私はなかなかうまく菜食主義者になることができません。
お肉を食べないようにはしていますが、
どんなところに入っているのか分からないし、
人に提供された場合に、言いだせなくて断れないこともあります。
でも、ここのところほとんど動物を食べていません。
身体は逆に元気です。
日本のTVでは、この頃お肉を食べろお肉を食べろと
肉の消費を促す番組が多いように思いますが、
肉食中心だった私の曾祖父や祖母はやはり大腸の疾患を抱えていたし、
コレステロールが高くて動脈硬化がひどく、
二人とも脳溢血でなくなりました。
あまり肉食中心は、体にも心にもよくないと思うし、
菜食主義にならなくても、みんなが少し肉食の回数を減らしたら、
食肉工場と化している、牛舎や酪農場、養鶏場、養豚場での命の重みが
少しは変わってくるかもしれません。
そんなことを、今考えています。
ああ、菜食主義に完璧になれる本でも探そうっと。
⇒ Sirius (11/10)
⇒ 小鉄のおかん (11/06)
⇒ Sirius (10/23)
⇒ Yukako (10/23)
⇒ Sirius (09/30)
⇒ 小鉄のおかん (09/30)
⇒ Sirius (09/24)
⇒ 小鉄のおかん (09/24)
⇒ Sirius (09/16)
⇒ 小鉄のおかん (09/16)