温室は思ったより狭い。
しかし、きっといろんな植物が見れるのだろうと、入館料を払う。
すると受付のお姉さん
「あ、一番大きなお部屋で、今、結婚式してますよ」
と、私のカメラを見てそういってくれた。
結婚式!!!
と、一瞬勇み足。
しかし、今まで何度友人の式に行っただろう。
自分は挙げそうもない……。などと、少々ブルーになる。
とぼとぼ歩いていると、通りすがりの全然知らないおばさんが、
「急がなきゃ! 結婚式やってるわよ!」
と、私のカメラを指差す。
目立つよね、このカメラ。
今時デジタルでもなければコンパクトでもない。
メチャデカ一眼レフ……。
一応お礼を言って、
否が応でも結婚式を撮らなくてはならない雰囲気に(笑)
なるほど、一番きれいな場所で、
牧師さんに十字を切ってもらっているカップルが。
結構きれいなお二人。モデルだったりして。
しかし、パパが辛そうな顔してるし本物だろう。
とりあえず、パシャ!
ヤサグレル私はシアワセナ二人を横目で見つつ、
他の植物達を見に行く。
どっちかというと、南国系というか、ちょっと怖い目の植物達が多かった。
(これも写真は後日)
さっさと撮り終えて、温室を後にし、部屋に戻る。
と、ホテルの係員が、なにやら私の部屋の前に二人。
ど、どうした?!
友人に何か?!
ビビリながら駆けつける私に、部屋から出てきた友人がケロリ
「あら、帰ってきたの。キーの磁力が変で、ドアが開かなかったの」
ほーーーーーっ! 驚いちゃったよ。
で、キーを変えてもらって、部屋でごろごろ。
実は、友人は、私より先に帰る予定。私は今夜もう一泊の予定。
友人が、ご飯を食べようと提案。
ランチバイキングの10%offチケットをフロントでもらっていたのだ。
時間は14:30までとある。
「この時間までに入ればいいってことよね」
「そうよね〜。ぎりぎりに行きましょ。お腹すかないし」
ってことで、ぎりぎりに行くと、
受付の人が
「もう終わりになってしまいますが……」
ええ?!
と悲しい顔をしただろう私たちを見て、受付の人は、
「あ、入っていただいて、お料理をテーブルに運んでいただいた後は、
ゆっくりしていただいて結構なんですが、料理がもう片付けられてしまいますので」
「よし!」
「いこう!」
と、鼻息を荒くする女二人は、ずんずん店内へ。
おいしそうなものがいっぱ〜い!!!
お腹すいてないとか言ってたわりに、急に食欲が出て、
私は大皿二枚に、たくさんとってテーブルへ。
友人はお上品な方なので、程よくお皿に。
私たちが喜んで食べ始めようとすると、
店員が小皿にキレイに盛った料理を運んできてくれた。
さすがホテル!!!
行き届いてる!!!
と、言いたいところだが、私はほぼ全種類ゲットしているので、
食べられるかどうか不安に。
しかし、次々もってきてくれる。
名札を見ると、「研修生」とある、若いお兄さんだ。
張り切ってるんだな〜。
……頑張って食べよう。
すると彼はまた近づいてくる。
「あの、デザートも、お持ちしましょうか?」
私たちは自分の目の前の大量の料理を見て、当然断る。
すると、
「あの、ケーキとか、豊富に取り揃えてございますが……?」
「(誘惑に負けそうに)い、いいです」
「……」
彼はまじまじと私たちを見て、
「ほんっと〜に、いいんですよね?」
「結構です。もう十分戴いてますから」
誘惑にグラグラしながら断ると、彼は納得して戻り、
ケーキのテーブルを片付け始める。
今の、「ほんっと〜に、いいんですよね?」
の言い方が、何だか笑えてしまい、友人と私は目を合わせた。
本当は食べたかったけど、残すと悪いし。
……太ってきたし。
友人を見送って、私はとうとう部屋で一人に。
ごろ〜んごろ〜ん。外は雨。
オモシロクナイ。
よし!!! ホテル内探検をしよう!!!
何を隠そう私は、子供のころから知りたがり屋、みたがり屋。
近所で知らないところはないといえるほど、探検しまくった。
人の庭まで……(ないしょ)
あっちにズンズン、こっちにズンズン。
永田萌さんの作品が置いてる部屋
ベッカムたちのサインが書いてあるでかでかユニフォーム
お土産屋さん
結婚式場
貸し衣裳部屋
などなど、見て周り、
程よく疲れたところで、部屋へ。
ゆっくりとお風呂に入り、
マトリックスとチャングムの誓いを見て、
眠りについたのだった。
翌朝は快晴!!!
6時半に目が覚めた私は、早速身支度をしてカメラを持つ。
この晴れている間に、ホテルの庭や、
昨日行ったお花畑を撮影しなければ!!!
(この時点で、旅行の目的を見失っている)
心地よい朝の風にルンルンで、写真を取りまくった。
お土産もたくさん買ったし、
早く家に帰って家族に食べさせたいな〜。
(注:みやげ物は食べ物ばかり)
ということで、
ホテル玄関前を9:43発のバスに乗ろうと、
早々とチェックアウト。
バス停は陽ざしがきついので、ホテルの玄関内で待つ。
定刻より、ちょっと遅れてバスが来た。
「高速舞子行き」と書いてある!!!
私はお土産で一杯の袋をわっさかわっさか揺らしながら、
バスのドアに近づいた。
中から降りてくる人が一名。
その人が降りるのを待って、さ、乗り込もう!
と近づいた瞬間、
目の前で、すばやくドアを閉められてしまった!!!
えええ?!
なんで?!
と思っているうちに、バスは逃げるようにさっていく。
ドアマンに、
「あ、あれは、回送かなにかだったんですか?!」
すると、ドアマンは不思議そうな顔で
「いえ、乗れますが……」
もしかして、乗車拒否?!
遅れてたから、チケット発行とかの時間が惜しかったのか?!
んもう! JRバス、とことん嫌い!!!
えっと、次のバスは……10:28?!
あと、40分ほど待たなきゃなんないわけ?!
へこむ……。
悔しいので、フロントに荷物を預け、財布だけもってうろうろ。
今何時だっけ、と思ったら、携帯も預けてしまっていた。
(時計をしていなかった)
ま、まだ大丈夫だろう。
と、ずんずん歩いていって、またしても
温室の近くのお土産やさんをうろうろ。
かわいいレターセットを見つけ、ついつい衝動買い。
そこで時間を聞こうとしたが、レシートに時間が書いてあるので、
それを参考にしようと、見たら、
「10:13」とある。
このお土産やさんは、ホテル玄関から結構遠い。
+預けた荷物の受け取りに手間取ったら、
またしてもバスを逃す事に!
ぎゃああああ!と叫ばんばかりに
走る!走る!走る!
かつてホテル内をあんなに高速で走る大人の女は、
一人としていなかっただろう!
急いで荷物を受け取って、
い、今何時だ?!
と携帯で時計を見ると「10:10」
……?
レジの時計がくるってたのかあああああ!!!
結局、大荷物を持って、またバス停近くの玄関内で待つことに。
次は、バスが来る前にバス停に行き、ちゃんと載せてもらえた……。
ほっと一安心……。
私は疲れて、後ろの方に乗る。
すると、その後の2つのバス停から、
信じられないくらいのお客さんが乗り込んできて、
とうとう補助席まで埋まってしまった。
私は、次の停留所「高速舞子」で降りるつもり。
このバスは、JR三宮までいくバス……。
私は、ずらっと並んだ後頭部の数々を見回す。
こ、高速舞子で降りる人、いるよね? 全員が三宮じゃないよね?
だって三宮に行くには、山の間をズンズンいって、
すごく時間かかるもの。
私みたいに次で降りて、JRの電車に乗り換える方が
30分もはやいもの。
私は、恐る恐る、「降りますボタン」を押す。
バスは明石海峡大橋を渡ってすぐ、停車した。
一斉に、補助席の人々が立ち上がる。
ほっ、よかった、みんな降りるんだ。
しかし誰一人降りず、立っていすをたたんで待っている。
う、うそ……。
結局私は、
一人ひとりにすみませんすみませんと謝りながら通してもらう。
……降りたのは……私一人だった。
皆さんごめんなさい。前に座っとけばよかった……。
そしてやっとJRに乗り、三宮で阪急に乗り換えて、帰途につけた。
いや〜、ゆっくりするはずだった旅行が、とんだことに……。
でも、これも話のネタになるから、いいか。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
私も疲れましたが、読んでくださった方もお疲れ様でした(笑)
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